8年ぶりの本格的な低緯度オーロラ 2000年4月7日午前3時過ぎ、北海道の北の空に赤い低緯度オーロラが現れた。 観測は名古屋大学太陽地球環境研究所の陸別総合観測室において、自動観測を行ってい る同研究所の高感度全天カメラと分光測光計で行われた。このオーロラは同日午前1時 40分頃より始まった磁気嵐の発達途中に出現した。観測されたオーロラの最大の明る さは1700レイリーで、肉眼では見えるか見えないかぎりぎりのレベルである。太陽 活動の増大に伴って北海道では昨年2月20日、5月14日と数百レイリー程度のオー ロラ(SARアーク)は現れていたが、このようにはっきりとしたオーロラの出現は、 前回の太陽活動極大期に関連した1992年5月10日以来、約8年ぶりである。 (注:陸別のカメラのデータは上が北、左が東、波長は630nm、時刻はUT、 日本時間に直すには9時間を加える) さらに次の日、4月7日午後9時の観測開始から明るいオーロラが北の 空に観測されている。オーロラの色は前夜と同様に赤色で、真夜中に向けて どんどん明るさは弱くなっていくが、最初は4200レイリーと、前夜の ものよりはるかに明るかった。磁気嵐の回復相に現れるSARアーク (Stable Auroral Red Arc)が非常に発達したものと思われる。(1) April 6-7, 2000
1. Photometer Plot2. Camera Image 13. Camera Image 24. Animation5. Animation in a Realistic Color6. Magnetic Field(2) April 7-8, 20001. Photometer Plot2. Camera Image 12. Camera Image 23. Animation in a Realistic Color4. Magnetic Field
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