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2025年3月26日22時20分から23時20分頃(日本時間)にかけて、北海道にある名古屋大学宇宙地球環境研究所の 陸別観測所で、磁気嵐に伴う低緯度オーロラを観測した。このオーロラは3月26日の19時40分頃から開始した弱い磁気嵐の主相において発生している。 このオーロラの最大の明るさは、酸素原子の発光輝線である波長630nmの赤い光で陸別観測所で 約0.3kR(キロレイリー、明るさの単位)であった。 観測は北の空を見ている3波長フォトメータ(陸別)と磁力計(陸別)、カラーカメラ(陸別) を用いて行われた。以下にその図を示す。
1. Magnetic Field and A Northward-Looking Photometer at Rikubetsu on March 26, 2025 3月26日に陸別で観測された磁場変化(時刻はUT、日本時間ー9時間)と、北の方向地平線から15度を 見ているフォトメータによる北の空の明るさ。下の3つのパネルは地磁気のH, D, Z (北向き、東向き、下向き)成分。3月26日10:40 UT頃から14 UTに向けてH成分が減少し、弱い磁気嵐の 主相であることが分かる。その後、H成分は変動しながら増え始め、磁気嵐が回復相に転じていることがわかる。 上の3つのパネルは北の地平線から15度の方角を見ている3波長フォトメータのデータ。 波長630nmの赤い光(上から3番目のパネル)の明るさが、13:20-14:20 UTにわずかに上昇しており、 カラーカメラで撮影された赤いオーロラの画像に対応した増光を示している。 同時に観測している波長557.7nmの緑の光や波長427.8nmの青い光(上から1番目と2番目のパネル) にはこのような増光はほとんど見られない。Special thanks to: 陸別町銀河の森天文台 横関信之様(名古屋大学宇宙地球環境研究所・陸別観測所) 池神優司様(名古屋大学宇宙地球環境研究所・母子里観測所) 加藤泰男様(名古屋大学全学技術センター) 山本優佳様(名古屋大学全学技術センター) 足立匠様(名古屋大学全学技術センター)
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